【ゴーストタッチ】iPhoneの画面割れが引き起こすデータ消失の対策

こんにちわ。

iPhone修理専門店

ダイワンテレコム新宿本店でございます。

　当店は画面割れ6割、バッテリー交換3割、その他部品交換1割の割合で修理のお問合せが寄せられています。その中でも多くを占める「画面割れ」の修理では、軽度損傷・液晶不良の二つの不具合に分かれており、損傷具合によってはデータが消失してしまう可能性があります。画面割れがデータ消失に繋がることは考えにくいと思いますが、実際に当店でも画面割れによってデータが消失したという事例が存在します。iPhoneのストレージに保存された写真やアプリなどのデータは全てロジックボード(基盤)のフラッシュメモリと呼ばれる小さなチップに保存されており、「ショート・水没・損傷」以外では基本的にデータが消失することはありません。ではなぜロジックボード(基盤)とは関係のない「画面割れ」がデータ消失を招くのか。それは液晶不良によって発生する「ゴーストタッチ」と呼ばれる症状が起因となっています。

ゴーストタッチとは？

　ダイワンテレコム大宮店の以前のブログではゴーストタッチの症状についてご紹介しています。ゴートタッチとは幽霊が操るようにタップやスワイプの動作が勝手に反応してしまう症状のことで、iPhoneだけではなくAndroidのスマートフォンでも同様に発生することがあります。これはスマートフォンのタッチパネルに採用されている「静電容量方式」のセンサーが正確な静電気を検知出来ず、誤作動が起きてしまうことが原因として考えられ、改善するには早急にフロントパネルを交換する必要があります。しかし、なぜ勝手に誤作動してしまうゴーストタッチがデータ消失に関係しているのかは、ホーム画面を開くまでのパスコード入力が大きく関係しています。

パスコード入力がもたらすデータの消失

　iPhoneを使用している多くのユーザーは第三者に悪用されないようにパスコードを設定するのが一般的です。現在はTouch ID(指紋認証)とiPhone Xで新たに採用されたFace ID(顔認証)の登場で、よりセキュリティが強固になりましたが、いかなるセキュリティが搭載されてもパスコード入力は必ず必要になります。通常、iPhoneのパスコード入力は10回まで間違うことが出来ますが、11回目を間違えてしまうとiPhone自体にロックがかかり、iTunesと接続してリセットを行わない限り使用することが出来なくなってしまいます。この時点でiPhoneのデータを復旧することはもちろん、データを取り出すことも不可能になり、全てのデータが消えてしまいます。ゴーストタッチはこのパスコードを勝手に入力してしまうので、起床後にリセットされていたという事例が多く寄せられています。

対処方法は？

　先ほども述べたようにゴーストタッチが招くデータ消失を回避するには、フロントパネルの交換が必要になります。その為には当店のようなiPhone修理専門店で修理を依頼することが最善ですが、依頼したときには既にデータが消失していたという可能性があるため、それよりも前に対策すべきことがあります。それは「電源を切る」ことです。しかし、液晶不良はタッチ操作が効かないことが多く、電源を切ることが難しい場合があります。そういった時に試みるのが「強制シャットダウン」です。強制シャットダウン方法は以下の通りです。

【iPhone 4s~iPhone 6s】

　スリープボタンとホームボタンを長押しします>しばらくすると画面の表示が消え、リンゴマークが表示されますがそのままボタンを長押しし続けます>再びリンゴマークが消えた時にボタンを離せば強制シャットダウンが完了です。

【iPhone 7 / 8】

　スリープボタンと音量[-]を長押しします>しばらくすると画面の表示が消え、リンゴマークが表示されますがそのままボタンを長押しし続けます>再びリンゴマークが消えた時にボタンを離せば強制シャットダウンが完了です。

　「強制シャットダウン」でゴーストタッチによるデータ消失を回避する事が出来ます。Androidのスマートフォンで強制シャットダウンという言葉を耳にしたことがあると思いますが、iPhoneの強制シャットダウン方法はあまり周知されておらず、電源を切るには電池残量が尽きるまで待つしかないと思う方が殆どだと思います。iPhoneを使用する上で、万が一、落として画面が割れてしまい「ゴーストタッチ」の症状を確認したら早急に「強制シャットダウン」を試みましょう。