4月8日、2大少年誌を出版する集英社と講談社は「週刊少年ジャンプ」と「週刊少年マガジン」の連載作品約150タイトルを無料で読めるWebサイト「少年ジャンマガ学園」を、4月8日~6月期間限定で公開しました。
「少年ジャンマガ学園」は、これまで長きにわたってライバルとしてしのぎを削ってきた「少年ジャンプ」と「少年マガジン」の初のコラボとなるプロジェクトで、若い世代にも漫画を読む機会を増やして欲しいという思いから企画されました。
そのため、「マンガの学校」をコンセプトとしていて、利用者は22歳以下を対象としています。
「少年ジャンマガ学園」で読めるマンガの掲載媒体は、「少年ジャンプ」「少年マガジン」をはじめ、「少年ジャンプ+」「別冊少年マガジン」「magazineポケット」の5誌で、Twitter公式アカウントから最新情報が随時配信
されます。
「少年ジャンマガ学園」では、ユーザー参加型の様々なキャンペーンや「学校行事」を開催予定で、1作品を読んで次の人に繋ぐ「マンガリレー」や、Twitterによる「読書感想文コンクール」、「イラストコンテスト」等が開催され、参加者にはジャンプ+ボーナスコインや間がポケットポイント、LINEポイント等が貰えるほか、優秀作品には商品・賞金が贈られます。
こうした規格の背景には、出版市場の縮小によって、如何に2大少年誌といえども、発行部数は大きく減少している現状があります。
日本雑誌協会によれば、週刊少年ジャンプと週刊少年マガジンに加え、週刊少年サンデーを合わせた少年3誌の1号当たり平均発行部数は、2017年10月から2018年9月までの1年間で約288万部にまで減少しており、少年ジャンプ1誌で653万部あった1995年ごろのピーク時と比べて77%もの減少となっています。
一方で、電子書籍市場は拡大しており、2017年に電子化された漫画単行本の市場規模は推定で1,711億円と、初めて紙の漫画単行本(1666億円)を上回りました。
つい先ごろ発表された、Appleによる新聞・雑誌のサブスクリプション(定額)サービスも含め、時代は電子書籍へ一歩通行の流れとなっています。
もし、「少年ジャンマガ学園」でマンガの面白さを知った若者がいた場合でも、最早、紙媒体の読者となる事は難しく、電子書籍を如何に上手に展開してゆくかが今後の焦点かもしれません。
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