AndroidタブレットはなぜiPadに負けたのか？

2010年AppleがiPadを発売して家庭のライフスタイルが変化したことは記憶に新しいです。

しかし、同年に中華勢がiPadを模倣したiPedやaPadが登場、市場を作り上げてきました。

OS供給側であるGoogleは2012年GoogleがNexus 7を発売。人気を博しAndroidタブレットが市場がどんどん成長していき、iPadキラーとなる存在になりました。

しかしその後は軌道に乗らず2019年Googleは自社タブレット開発から撤退、その後も各社の大手メーカーも撤退が相次ぎ、コンシューマー向け市場はほぼiPadが独占することとなりました。

なぜAndroidタブレットは成功しなかったのでしょうか？考察をしてみます。

AndroidはオープンソースライセンスのOSであることから企業は安価でOSを導入することができます。

iPadを機に企業はシェアを手に入れるべく次々とAndroidタブレットを開発、提供をしてきました。

メーカーによっては5機種も展開しているところもありました。

その結果、Androidタブレットでカニバリゼーションが発生。価格競争に勝てない質の良い製品を提供する優良企業は淘汰されて安くて質の悪い悪質企業の製品のみが残りました。

Appleはカニバリゼーションを防ぐために少ない商品展開、OSをオープンソース化をしませんでした。

その結果シェアを独占することができました。

Androidはオープンソースライセンスであることから各社カスタマイズして導入を行うことができました。

しかしカスタマイズ不足が拭えずiPadより優れたスペックやベンチマークを持っていても動作の面であまり快適に動作しませんでした。

iOSは上記で述べたとおり少ない機種、非オープンソースにすることによって自社製品のみの提供を行うことができました。その結果Appleの精密なチューニングを可能にし、カタログスペックに頼らない快適さを提供することができたのです。

iOSはiPhoneとiPadで両方の動作が可能となるアプリとiPad専用のアプリを提供することによってタブレットの大画面や性能を最大限生かせるような環境を提供しました。

また限られた機種であるので解像度の設定も楽にできるということで開発者からは評価を得ていました。

しかしAndroidはスマートフォンも含め多種多様な機種を展開しておりディスプレイの大きさや解像度もまちまちに変わっておりまた、タブレットについて明確な定義を行なっていませんでした。

その結果タブレット専用のアプリというものが存在せず。スマートフォン用のアプリと共用であったため電話のできない「でかいスマホ」状態になっていました。

その結果タブレットのメリットを殺してデメリットを最大限に表すという状態になっていました。

iPadはテレビCMを多用しコンシューマー層への浸透を図りましたが、Android端末は一部の端末のみしか行わず、浸透しませんでした。

価格競争の面ではiPadは値下げを行わないことによりブランドイメージの低下を防いだのですが、Androidタブレットはキャリアの抱き合わせ販売や大幅な値下げなどを行いった結果

iPad＝高級感のあるタブレット

Androidタブレット＝安かろう悪かろうタブレット

という印象を与えるものになってしまいました。

以上の要因によりAndroidタブレットはiPadに勝てなかったのではないかと思われます。

しかし2020年度に日本国内において全国の小学校と中学校にタブレットが導入されるので安価にカスタマイズを行うことができるAndroidタブレットがシャアを吹き返すのではないかと思われます。