PayPayが通常還元率を3%に引き上げ、LINE Payはどう対抗する?

[公開日:2019/05/07]
筆者: 渋谷店

425日、スマホ決済サービスのPayPayは、58日のGW明けから、キャンペーンを適用しない通常時の還元率を、従来の0.5%から6倍の3%に引き上げる事を発表しました。

 

同時に還元額上限も引き上げ、1回の支払いの最大還元額は15,000円、月間の還元額上限は3万円となります。

 

また、61日からは、20回に1回の割合で最大1,000円相当のPayPayポイントが付与される「PayPayチャンス」も開始となります。

 

3%還元を受けられるのは一部のチャージ手段だけ

付与額上限が引き上げられた事により、1回あたりの支払額は50万円まで、月間では100万円までの買物に3%分の還元が得られるようになり、大型家電等の購入時にも利用可能になります。

 

しかし、還元率の引き上げの一方で、囲い込みが厳しくなっています。

 

通常還元率3%が適用されるのは、銀行口座チャージによる残高からの支払いか、Yahoo!マネー、及びYahoo!カードでの決済の場合のみで、他社クレジットカードでの決済の場合には、従来通りの0.5%しか還元されません。

 

また、「PayPayチャンス」も他社クレジットカードでの支払いは抽選対象外となります。

 

いくら高還元のクレジットカードを持っていても、Yahoo!カード以外では「お得」にならない訳です。

 

100億円あげちゃうキャンペーンは終了か

通常還元率の引き上げや、PayPayチャンスの導入の発表、さらに、6月からは「いつもどこかでワクワクペイペイ」キャンペーンを実施する事を明らかにしています。

 

これは、「今月はドラッグストア」など、店舗の種類や地域などを限定して月替わりで20%還元を行うキャンペーンで、これは実質、100億円あげちゃうキャンペーンが現行第2弾で終了する事を意味しているように思えます。

 

また、通常還元率3%の導入時期をGW明けという中途半端な時期にしたのは、100億円あげちゃうキャンペーンが、5月末まで継続しない(100億円使い切り)事を意味しているのかもしれません。

 

まさか、GW中の終了は考えにくいですが、連休明けに「100億円あげちゃうキャンペーン第2弾」の終了が発表されるかもしれません(あくまで筆者の予想です)。

 

利用を予定している場合には、注意が必要かもしれません。

 

LINE Payはどう迎え撃つ?

今回のPayPayの通常還元率3%引き上げや、「いつでもどこでもワクワクペイペイ」の20%還元キャンペーンは、明らかにLINE Payを意識した対抗策と見られますが、一方のLINE Payはどう迎え撃つのでしょうか。

 

 

 

通常時の還元率を見ると、LINE Payは前月の利用実績によって、0.52%の還元率を設定、さらに、7月末までのキャンペーンとして3%上乗せを実施しており、「Payトク」以外の時期の還元率は、3.55%となっていますので、とりあえず7月末までは現状のまま乗り切れるはずです。

 

しかし、3%上乗せが終了するタイミングで、2.5%~1%分の差額をどう埋めるのかが問題になってきそうです。

 

 

 

また「Payトク」は、3月は「春の~」、4月は「平成最後の~」で拡大版でしたが、通常は毎月末の1週間に20%還元を実施、さらに、それ以外の時期には業種や店舗を絞って20%還元を提供する2本立てで実施してきましたので、これは、そのままでも充分対抗できるように思います。

 

PayPayの「いつでも~」は、1か月間継続するようですが、その業種・地域に当たらなかったユーザーは恩恵を受けられませんので、短期間で異なるキャンペーンを打ち出すLINE Pay方式は、幅広いユーザーに恩恵をもたらすと言え、どちらか良い悪いとは一概に言えません。

 

 

 

そうした「同じ土俵」での勝負だけでなく、LINE Payには他社スマホ決済サービスにない強みを持っています。

 

例えば、請求書支払いや、LINE Payカードなどです。

 

特に3月の拡大版「Payトク」から還元対象となったLINE Payカードは、コード決済上乗せ3%分を除く還元を、LINE Pay加盟店以外のJCB加盟店で受けられるのは大きなメリットであり、アドバンテージです。

 

Amazon、セブンイレブン、Suicaチャージなど、PayPayを含めた他社サービスが決済できない場面でも、JCBカードとして利用できるLINE Payカードが利用でき、還元を受けられるのは大きな違いです。

 

さらに、すでにAndroidでは実装済みのQuick Pay+での支払いは、近い内にiPhoneへの実装が予告されていますし、さらに、初年度還元率3%のオリジナル・クレジットカードの発行も予告されていますので、さらに「他社にない決済方法の幅が広がる予定です。

 

 

 

そうした新たな決済方法を活かすためにも、「Payトク」は継続して欲しいと思いますし、他社のように、「あれもダメ、これもダメ」といった締めつけ・囲い込みをあまり強めないで、従来通り、「なんでもOK、どんどん使って」的なキャンペーンを期待します。

 

200円未満の支払いが還元対象にならない楽天ペイやd払いは、やはり「お得感」の面で見劣りしてしまいますが、スマホ決済の覇権は、王者の風格を漂わせ始めたPayPayが握るのか、風雲児LINE Payがどこまで対抗できるのか…といった目で見ていると今後がますます楽しみです。

 

今秋の消費増税に向けて、各社のしのぎの削り合いが続きそうです。

source:paypay

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