iPhone修理のダイワンテレコム梅田店です。
画面割れや水没でiPhoneが使えなくなった、という話はよく聞きますよね。
しかし、この度ヘリウムガスに晒された大量のiPhoneが一時的に使えなくなるという事故が起こりました。
事故があったのは、アメリカ・シカゴのとある病院。
この病院ではMRIを設置するための工事が行われていました。
工事は順調に進んでいるように思われましたが、そんな中、病院内でスマートフォンを使っていたユーザーから自分のスマホが突然動作しなくなったという苦情が寄せられました。しかもその数は1つや2つではなく、合計40台ものスマートフォンが動作不良になってしまったのです。
初めはこの原因が「MRI機器から発せられる電磁パルスの影響」と見られましたが、よく調べると停止したスマートフォンはすべてAppleのiPhone。Android端末は影響を受けていませんでした。
影響を受けたiPhoneは完全に電源が付かなくなり充電しても起動しない、電源は入るものの電波を受信しないので正常に使えない、といった症状が起きました。
40台ものiPhoneが突然動作不良になった原因は、後に「MRI機器を冷却する液体ヘリウムが漏れてしまっていたこと」だと判明しました。
今回搬入されたMRIは約1,000リットルの液体ヘリウムを内蔵していましたが、搬入時の不具合でおよそ120リットルが外部に漏れてしまっていたのです。
しかし、なぜiPhoneはヘリウムによって動作不良を起こすのでしょうか?
Appleは数年前からiPhoneにMEMSと呼ばれる極小の部品を採用しています。この部品は一般的な電子機器に使われる部品よりも小型なため、薄く軽いiPhoneには必需品です。
AppleはMEMSの中でもサイズ・消費電力ともに世界最小のSiT512という部品を採用しています。ところがこの部品は非常に精密なため、分子の小さいヘリウムガスが侵入すると影響を受けてしまうのです。
AppleもiPhoneユーザーガイドの「爆発性の空気およびその他の大気条件」という項目で、ヘリウムガスでiPhone が損傷したり、機能が損なわれる場合があると記載しています。
なお、万が一ヘリウムガスにiPhoneが晒された場合は、iPhoneを完全に放電、その後再び1時間ほど充電すれば復活するとのことです。
今回の事件によって、iPhoneがいかに精密な機器か、ということが証明されました。
最近のiPhoneは防塵・防水が施されており以前よりも壊れにくくはなっていますが、それでも分子サイズのヘリウムガス侵入を防ぐのは難しいようですね。
とは言っても、ヘリウムガスによってiPhoneが動かなくなるというのは非常にレアなケース。一部の研究者を除けば、一般ユーザーが気にする必要はあまりないでしょう。
iPhoneの故障で最も多いのは液晶割れ。長く使うには普段からしっかりと保護ケースを付けて、大事に扱うことが大切です。
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