新型コロナウイルス追跡アプリの種類や仕組みについて

[公開日:2020/06/07]
筆者: 新宿本店

 

iPhone修理のダイワンテレコム新宿本店でございます。

日本では6月中にAppleとGoogleが共同開発する方式を用いた「新型コロナウイルス追跡アプリ」の導入が予定されています。

大阪では独自の追跡システム「大阪コロナ追跡追跡システム」の運用も既に開始されており、世界的にみても多くの国が新型コロナウイルス感染の追跡アプリの開発を進めています。

今回は、それぞれの違いや詳細をお伝えさせて頂きます。

 

 

接触通知アプリ

日本版の新型コロナウイルス感染追跡アプリ、接触通知アプリは厚生労働省が6月中に提供する事を目標にしています。 

元々は追跡アプリと呼ばれていましたが、最近の報道では「接触通知アプリ」や「濃厚接触者通知アプリ」と呼ばれている事が多くなっています。

海外でも複数の国で開発されており、試験的に運用が始まっている地域も存在しています。

海外での「追跡アプリ」はユーザーの移動経路をGPSの位置情報を利用し「追跡」するシステムとなっており、接触者の把握に限らず感染者の隔離、外出管理までにも利用されています。

 

一方、日本で開発中の接触通知アプリは、海外のアプリとは異なる仕組みでプライバシーの観点もあると思われますが、感染者が移動した経路や細かい時刻までの情報を得る事はないのです。

「濃厚接触者把握アプリ」「接触通知アプリ」と呼ばれている通り、あくまでも感染者との接触を確認する為のツールとなっています。

 

大阪コロナ追跡システムについて

5月29日から運用がスタートしている大阪コロナ追跡システムは、いわゆる追跡アプリとは異なった仕組みです。

QRコードを使いイベントや飲食店等の利用者に感染の発生状況をメールで知らせる仕組みです。

掲示用のQRコードは大阪コロナ追跡システムの登録専用ホームページから申し込みが可能です。

専用サイトに情報を登録すると、府からQRコードが送付されます。

QRコードを使い連絡先となるメールアドレスを登録する非常にシンプルな方法で、アプリもGPSを使った位置情報を使う事はありません。

 

 

NewsDigestアプリの感染状況マップ

報道ベンチャーの株式会社JX通信社が提供している速報ニュースアプリNewsDigestでもGPSによる位置情報機能を活用し新型コロナウイルスの感染事例が確認できた場所を表示出来る機能が追加されました。 

NewsDigestには全国5,000人以上もの感染事例に関連した場所が細かく分かり易く掲載されています。

しかし、これについては感染者が登録したわけでもなく、ユーザーの接触を記録しているものでもありません。

感染拡大やデマによる風評被害を防止する為にも役所、企業の膨大な発表情報の整理を行い作成された感染マップ情報となっています。

GPSは利用するものの個人情報の利用は一切ないので、プライバシー面は安心といえます。

またGPSを利用する点で考えると追跡アプリの一種ではないかと誤解されがちですが、追跡アプリとは異なります。

感染事例が報告されたマップを掲載している為、マップ上では現在地周辺の情報が分かり易く見る事が出来る必要があり、GPSの利用は欠かせなくなるのです。別の用途で位置情報を用いる事はないとの事です。

更にGPSの位置情報もユーザー自身が現在地付近の感染事例を把握したい場合に限り、ボタンを押す事で使う仕組みとなっている為、常時GPSを使って移動経路を追跡しているというシステムではございません。

 

NewsDigestアプリ感染状況マップの利用方法の一つとして、過去の移動経路を思い出し、該当場所と照らし合わせ、感染事例が出た時期に、その場に居なかったか等を確認する事が出来ます。

 

 

海外の追跡アプリ

追跡アプリは中国やインド、オーストラリアなど各国が導入や導入の検討をしており、そのタイプも様々存在しています。

 

例えばインドの追跡アプリの場合、Bluetoothに加えて位置情報を利用します。

移動経路のみに限らず、氏名、年齢、性別、職業、海外の渡航歴、喫煙歴といった細かい個人情報の取得も必要となっています。

新型コロナウイルスの死亡率と喫煙などが原因となり起こりえる肺のダメージが関係している事もあり、細かい情報を取得しているのだと思われます。

 

その他、オーストラリアやシンガポールで導入されている追跡アプリは位置情報の利用は無いようですが、Bluetoothを使い記録した接触情報をサーバーに貯蓄しています。

接触情報は電話番号などと紐づけが行われているようです。

 

中国の場合はユーザーの位置情報や個人情報については日頃から各種サービスなどで政府当局が、把握する事が可能な為、感染者が出てもサーバーに蓄積されている情報から絞り出す事が出来るようです。

韓国も同じように移動情報等の個人情報が中央サーバーに集約されています。 

しかし、このようなシステムの場合、外部からのハッキングにより個人情報が流出してしまうリスクも有り、セキュリティ面で不安が残ります。

 

一方でイスラエルが導入している追跡アプリでは位置情報は利用するものの中央サーバーに情報を貯蓄する事はありません。

アプリがインストールされているデバイスに接触記録が保存される方式が取られています。

移動経路は重要な個人情報ではありますが、中央サーバー方式と比較するとセキュリティ、プライバシー面ではリスクは低いです。

 

 

日本では個人のプライバシーを大切に扱っている為、位置情報を通して移動経路を追跡せず、接触記録はユーザーのデバイスに保存する方式の為、プライバシー・セキュリティ共に配慮されている事が伺えます。

 

追跡アプリ(日本版)の実効性について

日本の「接触通知アプリ」や「大阪コロナ追跡システム」については、位置情報を取得せずに感染者を発見できるのかと疑問の声も挙がっているようです。 

実際、位置情報が無いと感染者の探索方法には、ある程度の制約が発生します。

過去に、大阪で発生したライブハウスのクラスターでは、来場者の一部の名簿しか確認できなかった為、ライブ参加者に名乗り出るように繰り返し呼び掛けていました。このような経緯もあり、大阪コロナ追跡システムが導入される事になったのですが、日本のシステムの場合だと、実効性の不安があるとの声も多いです。

 

日本の追跡アプリがうまく機能するには以下のような段階が必要です。

 

◇アプリインストール済のユーザーの中で感染者が発見される

◇感染者がアプリを通し感染情報を登録

◇感染者と接触した記録のあるアプリユーザーのスマホへ通知が届く

 

 

また上記のような段階を得て上手く機能するには、より多くのユーザーがアプリをインストールしている必要があります。

プライバシーを尊重する日本では、多くの人に、このアプリを抵抗なくインストールしてもらう為にも、プライバシーやセキュリティを最大限に配慮した結果が、今回のようなシステムになった可能性もあるのではないでしょうか。

多くのユーザーが利用してこそ、その効果が得られる日本の追跡アプリだからこそ、AppleとGoogleが共同開発している技術的な基盤を使う意味はあるのではないでしょうか。

 

今後の新型コロナウイルス感染拡大を防止する為にも、アプリの導入が開始されれば一人でも多くのユーザーがアプリをインストールして協力していく必要があるのだと思います。

 

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