みなさんこんにちは!
やっと春らしい気候になってきましたが、まだまだ空模様が崩れがちでもあります。
みなさま体調には充分お気をつけくださいませ。
さて、昨今ウィルスという言葉に持つイメージがだんだんと悪くなっておりますが、ウィルスの敵は動物だけではありません。
PCやスマホなどのデバイスにも俗に言う「ウィルス」に感染することがありますね。
コンピュータウィルスは「マルウェア」の一つであり、「トロイの木馬」「ワーム」と並ぶコンピュータデバイスの大敵です。
先日当店にも「iPhoneがウィルスに感染してしまった」というお問い合わせがあり、誠心誠意対応させていただきました。
結果から言うとそのiPhoneはウィルスに感染してはいなかったのですが、悪意のある人間からの攻撃を受けていたのは事実です。
今回はiPhoneがそういった攻撃を受けた際の対処法についてお教えしたいと思います。
iPhoneがウィルスに感染してしまうことはあるのでしょうか?
こちらも結果から言うとiPhoneを通常通り使用している限りではまずありえません。
「ウィルス」について少し説明すると、ウィルスに感染したデータやアプリなどをデバイスに入れてしまった際にその他のデータに次々と浸食していき、気付いた時にはデバイスそのものが想定通りに動かないようになってしまうプログラムを「ウィルス」と呼びます。
なのでウィルスに対応するためにはウィルスを「入れない」「増やさない」「駆除する」必要があります。
ではiPhoneはこのウィルスに対してどのような対策を講じているのでしょうか?
まず、iPhoneはAppleで認可されたアプリケーションしかダウンロードできないようになっているため、ウィルスに感染したアプリがiPhoneに入ることはまずありません。
データのダウンロードに関してもAppleのフィルターを基本的に通るためこちらも難しいでしょう。
万が一ウィルスに感染したデータをダウンロードしてしまったとしても、iPhone内のデータやアプリは他のデータに干渉することが出来ない為、増殖することもかないません。
不穏なアプリやデータを見つけた場合はそれをアンインストール、削除することも容易なシステムになっております。
以上の事からiPhoneがウィルスに感染して動作に影響を及ぼすことはあり得ないといっていいでしょう。
さて、先日ウィルスが入ってしまったと相談にお越しいただいたお客様のiPhoneは
・30分ごとに「ウィルスに感染しています」や「お使いのiPhoneは監視されています」といったような通知が届く。
・怪しいアプリを消しても改善しない。
・通知をたどると「対ウィルスアプリ」と言った高額なアプリのダウンロードを推奨される。
といった症状でとてもお困りのご様子でした。
拝見するとそういった通知はすべてiPhoneに元から入っている「カレンダー」のAppから送信されており、その他のAppが干渉している様子はありません。
この症状を見て筆者は安心いたしました。
これは少し前に流行した詐欺の手口で、不特定多数に対して行われる絨毯爆撃のような攻撃であり、お客様個人を狙ったものではありません。
なので対策法もとても単純です。
次項では原因と対策についてご案内いたします。
これは少し前に流行した
今回の件の状況としては、iPhoneの「カレンダー」Appに備わっている「カレンダーの共有」を悪用されているというものでした。
「カレンダーの共有」とは、家族や友人とカレンダーに登録された予定を共有できる便利な機能です。
例えば友人と映画を見に行く予定を「カレンダー共有」しておけば、集合時間を勘違いすることもなく、前日までその予定を失念してしまったとしても任意の時間で通知を送ってリマインドすることもできるといった優れた機能。
しかしこれを悪用されると今回のような「任意の時間に危機感を煽る通知を他人に送り込む」ことが出来てしまいます。
不具合のクリティカルな原因は悪意ある人間からの「カレンダー共有」を許可してしまったことにあります。
怪しいwebサイトやAppでカレンダー共有をばらまき、言葉巧みに共有の許可を誘います。
まず大前提の対処法は案内される有料アプリのダウンロードや、個人情報の入力などを行わないことです。
いくら世界最高峰のセキュリティを誇るAppleのデバイスを使っているとしても、ユーザーが直接口座番号やクレジットカード情報を人に教えてしまっては元も子もありません。
逆に言えば様々な方法で詐欺師はあなたからこういった個人情報を引き出そうとします。
そんな攻撃はすべて「無視」でOKです。
iPhoneを通常通り使っている限りあなたの個人情報にハッカーがアクセスすることは不可能なので、放っておくのが最善手でしょう。
しかし、30分ごとに煩わしい通知が来るのはとてもうざったいですね。
コチラの削除はとても簡単です。
カレンダーAppを開き画面下部の「カレンダー」をタップします。
次に怪しいカレンダーを見つけ横のiボタンをタップします。
詐欺師も巧みにこのカレンダーを隠そうとするので、「家族との予定」や「休日」などという目立たない名前で登録していることがあるので注意しましょう。
最後に一番下までスクロールし、「カレンダーを削除」します。
以上で共有されたカレンダーの削除は完了です。
簡単でしょう?
今回はカレンダーを使った詐欺行為でしたが、詐欺師たちは日々いろいろな方法を考案してあなたからお金をとろうとしています。
webサイト内で「このiPhoneはハッキングされました」という広告がでる。
メールで「100万円差し上げます」と送られてくる。
AppleやAmazonwoを名乗った人からのショートメール
等々、その手口は多岐に渡りますが共通した対処法は「無視」です。
メールに返信したり広告をタップしてしまうことは絶対にやめましょう。(もししてしまったとしても、有料アプリを購入したり個人情報を入力したりしなければ基本的には危害はありませんが。)
当店ではこういった些細なお困りごとでも相談に乗ります。
お気軽にお電話くださいませ!!