iPhone・AirPodsコロナ前の生産能力に回復か

[公開日:2020/06/20]
筆者: 新宿本店

 

iPhone修理のダイワンテレコム新宿本店でございます。

新型コロナウイルスの影響で生産能力が著しく低下していたApple製品ですが、現在は新型コロナウイルス感染拡大前の生産能力にまで回復しつつあるとの分析が公開さました。

 

新型コロナによる生産の低下

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い感染が始まった中国に多くの工場を持つAppleは大きな影響を受け主要Appleサプライヤーの工場が一時稼働停止していました。 

感染防止の為、Apple従業員の中国やアジアへの渡航禁止指示などを受け、技術者が中国の工場へ足を運べなくなる、技術者が在宅勤務となり試作に遅れが生じ、開発に滞りが発生していました。

また中国では収束に向かっていた段階でも世界的には感染が拡大しており、iPhoneの主要部品も中国以外のマレーシア、ヨーロッパ、アメリカなどに拠点をおくサプライヤーに依存していた事もあり、生産能力が著しく低下していました。

実際に第2世代iPhoneSEは当初は3月発売だったものの生産の遅れから4月にずれ込んでしまいました。

 

また例年3月に開くイベントも今年は開催せずに新製品を発表し、6月に開催されるWWDC2020もApple史上初のオンライン開催となる事が決定する等、ビジネス計画面でも大幅な変更がなされました。 

 

注文から配送までの期間

今回の分析結果は投資会社Loup Venturesのジーン・ミュンスター氏が公開したレポートで明らかになりました。 

投資会社Loup VenturesはAppleのオンラインstoreでの注文から配送までに期間をウォッチしています。

ミュンスター氏によると、Appleのサプライチェーンは新型コロナウイルスの感染拡大前の生産能力を取り戻し、感染拡大前の水準に戻ったとの事。

 

実際に2月中旬と現在の配送までの期間比較を13か国、iPhoneシリーズやAirPodsシリーズで行っています。

対象となったiPhone、AirPodsは以下の機種。

 

◇iPhone11(64GB)

◇iPhone11 Pro(64GB)

◇AirPods(第2世代)

◇AirPods Pro

 

 

実際にAppleオンラインストアで注文してから配送までの平均期間を集計しています。

 

 

【iPhone】

オンラインストア注文から配送までの期間でこれまで最長だった3月13日は平均13・6日。

3月14日には9.7日。

6月8日の時点で平均1.6日と大幅に期間短縮しています。

 

 

 

【AirPodsシリーズ】

2月14日で平均15.4日。

6月8日の時点で平均1.7日にまで短縮しています。

 

 

以下のグラフはミュンスター氏が推移を迫ったiPhone11、iPhone11Pro、第2世代AirPodsやAirPods Proのオンライン注文から配送までの期間を表しています。

 

 

 

 

AirPods Proが大幅に期間短縮した理由

AirPodsシリーズの中でも特にAirPods Proは発売以来、人気が加速し、新型コロナウイルスが流行する前でも品薄状態にまで陥った程です。

そんな中、新型コロナウイルスの影響により生産能力が低下し更に入手が困難となりました。

2月14日の時点でAirPods Proに関しては13か国平均で28日待ち。約1か月程の期間を要していましたが、約4カ月後の6月8日は平均1.7日と大幅に注文から配送までの期間が短縮している事が明らかになっています。 

ミュンスター氏はAirPods Proの配送までの期間が大きく縮まった要因として、重要な順番に以下の内容を上げています。

 

①2019年10月末にAirPodsが発売された時点で、初代AirPodsと同じく、本格的な大量生産がされていなかった。

②AirPods Proの重要が最も高まったホリデーシーズンを過ぎ2020年前半には需要が、少し落ち着き、結果として配送までの期間が短縮された。

③新型コロナウイルスの影響で停止していた中国での生産が再開し、直近の2ヵ月で生産能力が大きく回復した。

④世界的に景気が減速し、需要が減少した。

 

配送まで期間と業績の関係性

ミュンスター氏はApple製品の注文から配送までの期間とAppleの業績の関係性についても分析しています。

AirPodsは発売後、2019年10月から12月に最も需要が高く品薄状態となり、4週間以上の待ち時間が発生する程でした。

この2019年10月から12月期の業績発表で、Appleはウェアラブル部門の売上高記録更新を発表しています。中でもAirPodsカテゴリーは前年同期比75%と大きく数字を伸ばしています。

 

また中国の多くの生産拠点が操業を停止していた2020年2月17日頃には2020年1月から3月期の業績が下回ると発表しています。

このタイミングでは製品の配送までの期間は延びています。

 

 

脱・中国の流れも

Appleは中国に多くのサプライヤー工場を設置しており、中国に対する依存度が非常に高い傾向にありました。

しかし、米中間の貿易戦争や今回の新型コロナウイルスが世界的に拡散、結果として中国の工場が一時稼働を停止するなど大きなダメージを受けたAppleは、今後も万が一のリスクに備えて生産拠点を多角化させる方向で動いているようです。

実際にiPhone等の筐体を供給している中国に拠点を置く主要サプライヤーのCatcher Technologyは東南アジアに移転する計画もあるようです。

また現在、製品の大半を中国で製造しているCatcher TechnologyはAppleの要求を受け中国の生産拠点を売却しての東南アジア移転も検討中との事。

 

その他、2020年の第2四半期内にiPadの全体生産量の約30%はベトナムで生産する計画もあります。

またiPhoneについてはインドでの生産比重を拡大していく計画も立てているとの事。

Appleは脱・中国の方向で動いていますが、携帯電話業界は中国市場への依存度が高く、Apple以外のメーカーと取引をしているサプライヤーが殆どです。

その為、脱・中国の動きが今後、どのように進んでいくのかは定かではありません。

 

iPhone12の発売時期は

生産能力が回復したと言っても、新型のiPhone12シリーズは量産開始が予定よりも1か月遅れる事態となり、発売時期も予定より遅れる可能性はあるのかもしれません。 

第2世代iPhoneSEが発売の約1か月前に量産開始している事から推測するとiPhone12シリーズの発売も9月ではなく、最も有力とされる10月、あるいは11月にずれ込む可能性も考えられます。

また別の可能性としては予定通り9月に発売されたとしても4モデル全てではなくスタンダードモデル2機種が先行発売、発売時期がProシリーズと別れる可能性も指摘されているようです。

 

iPhone12で最も注目されているポイントは次世代高速通信規格5Gに対応という点ですが、超高速通信が可能なミリ波に対応するハイエンドモデルについては、製造面での課題が多く、発売が遅れるとも予測されています。

 

オンライン開催のWWDC2020は現地時間6月22日から開始。

日本時間では6月23日(火)開始。

iOS14などの発表がある基調講演は日本時間6月23日の午前2時にスタートする予定との事。

基調講演の模様はAppleのWebサイトやApple Developer Webサイト、Apple Developerアプリ、Apple TVアプリ、YouTube等でライブ配信もされます。

尚、ライブ配信は後からオンデマンド再生もできるようです。

 

 

iPhone12シリーズの発売時期も気になりますが、どのような性能を持った端末なのかも非常に注目が集まります。

 

 

 

引用元:DigiTimes

 

 

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