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Google Pixel 4実機レビュー⑤
【Pixel 4 vs iPhone写真比較古都編】
Google Pixel 4 実機レビューの第5回目は、屋外で撮影した写真をiPhone 11と、Pixel 4と同様に標準+望遠レンズのデュアルレンズ構成のiPhone XSを加え、3台のスマホで撮影した写真と比較してみました。
撮影は同じ場所で、できるだけ同じアングルになるように3台のスマホで続けて行いました。
両方のスマホとも、何も特別な設定はせず、通常の「カメラ」あるいは「写真」モードのままの撮影ですが、被写体によってはズームしているものがあります。
- ・撮影日時:2019年11月15日 午前10時~午後13時
・撮影場所:奈良県斑鳩町 法隆寺周辺
・天候:晴れ
・撮影端末:Google Pixel 4 ・ Apple iPhone 11 ・ Apple iPhone XS
最初の写真は、法隆寺の参道入口から社殿方向を撮影した写真です。
大きな写真ではほとんど違いがないように見えますが…
参道の一番奥の部分を切り出してみると、Pixel 4のレンズは望遠より、iPhone 11は広角寄りの標準レンズである事を差し引いても、Pixel 4の写真では、参道の奥に3人の参拝者がいる事を明確に写し取っていますが、iPhone 11では辛うじて3人が判別できる程度、iPhone XSではほとんど人の存在は確認する事ができません。
こちらの写真は、参道の終わり付近から南大門を望んだものです。
松の葉の色の濃さは、XS→11→Pixelの順ですが、空や雲の色の変化がよく表現されているのはPixelと11で、XSは少し平面的でのっぺりした印象の写真になっています。
前回の写真比較では、写真の暗さが目立ったPixel 4ですが、この写真では、iPhone 11との明るさの差は前回ほどは大きくなかった印象で、その事は、次の写真でより分かります。
こちらの写真は、南大門を入ってすぐ左手にある寺務所の建物の屋根の鬼瓦と狛犬を撮ったものですが、屋根の向こう側に太陽があり、逆光で手前側が暗い状況です。
iPhone 11とiPhone XSでは、鬼瓦の表情も、軒下の様子も暗くて分かりませんが、唯一、Pixel 4だけが鬼瓦の表情や、軒下の構造物を若干判別する事ができます。
同じ鬼瓦の部分を切り出してから縮小したものですが、鬼瓦の側面の光り方や、空と雲の部分を見ると、iPhoneの2機種はコントラストが強く、その分だけ、鬼瓦の装飾などが分かりにくくなっていますが、Pixel 4ではコントラストが抑えめで、瓦の模様を見る事ができます。
こちらの写真は、先ほどの建物と通路を挟んだ反対側にある建物の屋根の様子で、順光で撮影しています。
Pixel 4では、順光なので鬼瓦や鯱などの模様が見えるのは当然ですが、屋根瓦の「降り棟(くだりむね)」(屋根の上の筒状の部分)の白さが際立っていて非常に立体感があります。
iPhone 11でも同様の立体感を感じますが、Pixel 4の方が立体感があって、より臨場感があるように感じます。
それに引きかえ、iPhone XSの写真では、立体感が足らず全体に片面的な印象が拭えません。
法隆寺と言えば、五重塔や金堂を擁する西院伽藍が世界最古の木造建築として有名です。
写真は、中門とその奥の五重塔です。
大きな写真で見ると、中門の屋根、木々の緑の色がiPhone 11だけ若干違うだけで大差ないように見えます。
屋根の色を比べてみると、iPhone 11が最も暗めで、次いでPixel 4、最も明るいのがiPhone XSです。 緑丸の部分で、その明るさの違いがはっきり分かります。 また、桃丸の部分では、手前の注文の屋根の色が、iPhone 11だけかなり濃い色合いになっていますが、実際に筆者の目で見た中門の屋根は、Pixel 4やiPhone XSの表現が近いように感じます。
さらに、桃丸の注文の屋根の端の部分では、Pixel 4のコントラストが弱めのせいか、見方によっては、iPhoneに比べてピントが甘く見えてしまう部分があるのは、前回の写真比較でも感じたところです。
中門・五重塔の写真に限っては、ここまで、「平面的」「立体感がない」等のあまり芳しくない評価だったiPhone XSが、実際に近い色合いに加え、適度なシャープさを備えている点で評価できると感じました。
西院伽藍・中門前の石灯篭を撮影してみました。 この写真では、一番手前の石灯篭の石の表面を、最も緻密にリアルに表現できているのはPixel 4と感じます。
iPhone 11の写真もリアリティがありますが、奥の方の木々にまでピントが合ってしまっていて、少々「うるさい」と感じてしまいました。
iPhone XSも奥の方までピントがあっていますが、色合いのせいか、iPhone 11よりは柔らかい印象の写真になっていますが、やはり立体感に欠けるきらいがあるようです。
全体の印象として、自然でうるさくなく、色づいた木々を最も柔らかに表現できているのはPixel 4でした。
こちらの中門の写真でも、Pixel 4の弱めのコントラストがプラスに働き、iPhoneでは暗く潰れている部分の様子がわかります。
特に、iPhone 11では軒裏などの様子が全く分かりません。
こちらは、中門に建立されている金剛力士像のうち、向かって右側の阿形像で、開口して怒りの表情を表しているのだそうです。
上半身裸形で筋骨隆々をしていますが、ここでもPixel 4が最も立体感を表現できており、逆にiPhone XSは筋肉の隆々しさがあまり表現されておらず、平面的に見えてしまいます。
こちらは、中門向かって左側の吽形(うんぎょう)像の金剛力士像で、閉口で内に秘めた怒りを表現しているのだそうです。
像自体が黒っぽく、中門の大きな庇で光が遮られているため、iPhone 11ではかなり暗く見え、力士像の表情や、建物の小食などもあまりはっきり見る事ができません。
Pixel 4とiPhone XSは程よい明るさで、像も建物も観察する事ができます。 また、遠景の写真に見られるPixel 4の弱めのコントラストによるピントの緩さも感じられません。
こちらは、精霊院前の池と石灯篭を撮影したものですが、左斜め前方に太陽があるため、若干逆光気味で撮影しています。
やはり逆光に強いのはPixel 4で、一灯篭の石の肌などの表現にはリアリティがあります。
iPhone XSも同じような明るさで撮影できますが、灯篭の石の表現などが少し情報不足かなと感じますし、平面的でのっぺりした印象の写真になってしまっています。
灯篭に被さる松の葉や、対岸の木々の葉などもPixel 4の方が細密に表現できているようです。
iPhone 11は、逆光に弱いようです。
逆光が差し込んでいる石灯篭の周囲は若干飛び気味です。
手前の草木や、対岸の木々の葉もPixel 4の方が細密に描けています。
こちらの写真は、聖霊院前の池の畔にある手水舎です。
順光ながら大きな屋根の下は日陰となっており、こうしたシチュエーションではiPhone 11はほとんど真っ暗に写ってしまいます。
Pixel 4とiPhone XSが日陰の部分の様子を多少でも見る事ができるのに対して、iPhone 11は強めのコントラストのせいか、日陰部分の表現は苦手のようです。
こちらの写真は、綱封蔵(こうふうぞう)の高床造の足の部分を撮影したものです。
陽が当たる木の柱を最もリアルに表現できているのは、意外にもiPhone XSで、手前中央の柱の色や木目の感じが筆者の目でみた実際に一番違いと感じます。
Pixel 4も近いニュアンスの写真になっていますが、若干、トーンが沈んでいる感じです。
iPhone 11は、ここでも高コントラストがマイナス方向に作用してしまっているようです。
Google Pixel 4 実機レビューの第5回目は、古都奈良の法隆寺で撮影した写真を、iPhone 11・iPhone XSと比較しました。
相対的に、Pixel 4の写真は緻密で表現力も豊かで、立体感があり、石や木肌などの表現もリアリティ・臨場感がありました。
これに対して、iPhone 11は、全体的にコントラストが強めで、高コントラストが活きる場面では、断然の強みを示す一方、暗部や逆光での表現が苦手である事がわかりました。
iPhone XSは、色調や表現はPixel 4に似ているものの、ピントが甘かったり、表現が平たんで抑揚が足りず、立体感に欠ける等、発売時期の1年の違いが現れているように感じました。
柔らかく素直で、逆光や暗部でも表現できる点では、1年前のフラッグシップという感じで、廉価版の位置づけのiPhone 11を凌ぐ場面がありましたが、相対的には、やはり若干の古さを感じさせました。
それらから判断すると、今回の写真比較古都編では、Pixel 4で撮影した写真がイチオシと言えそうです。