現在、おそらく修理店にもっとも問い合わせが多いであろうバッテリー問題。もちろん経年劣化というものも存在し、バッテリーの交換作業で皆様が思っている以上にほとんどの端末が改善・修復が出来るものです。
ただ、
「すぐに修理屋に持って行けない」
「自分で出来ることないか」
「修理しないとしたら」
そんな問い合わせがあることも確かですので、
ここでは【iPhoneのバッテリー交換をする前にぜひ一度試して欲しいこと】を説明していきます。これからバッテリー交換を検討している方はもちろん、すでにバッテリー交換をしている方も必見の内容ですので、ぜひトライしてみて下さいね。
バッテリーの経年劣化を抑えるには
まず最初に、そもそもバッテリーを長持ちさせるための術を考えていきましょう。
一般的にバッテリー自体の充電可能回数は500回が目安と言われています。実はiPhoneのバッテリー自体にも基盤が搭載されており充電回数や電力制御などをつかさどっています。500回の充電回数を超えたバッテリーの基盤はエラーが起こりやすく、問題が発生する機会が格段に多くなります。ということは・・・
充電する回数を抑える
ということですね。
良く言われている「完全にカラになってから充電したほうが良い」なんかはここに紐づいていそうです。僕も頻繁に充電する方なので、使い方次第ではちょっと難しいですが、そういう意識を持っておく・・と寿命にも違いが出てくると思います。
また、
マルチタスクにアプリを残さないようにしておく
というのもぜひ意識して頂きたいです。ホームボタンを2回押すとマルチタスクという直近に使っていたアプリが並んで表示される機能があります。
非常に便利な機能ではありますがこれが端末を重くしている場合が多くあります。
修理をしていると、ここに50個も80個もアプリが並んでいる端末に遭遇する場合があります。これはそれらのアプリをすぐ使えるように開いた状態になっていることを意味します。後ろ(バックグラウンド)で50個もアプリを開いていたのではバッテリーも持たないですし端末は重くなるしで良いことなんてないです。
ここは消しておく癖をつける・もしくは最小限にとどめておくようにしてください。
Wi-fi、Bluetoothの接続を切っておく
もう一点、気にして頂きたいのが、Wi-fi、Bluetoothの設定についてです。
常時ONにしているお客様が圧倒的に多いですが、これも常にアンテナを張り、探す→拾った→繋がった→接続が切れた→探す→の無限ループに陥ります。使っているときにはON、使っていないときにはOFFとしてもらえればそれでも消費電力は確実に抑えられます。
このようにまず使い方の部分で電池の消耗を減らす・処理速度を向上させることが出来ます。これらは説明が簡単な部類なんです。
設定を変え、端末の負担を減らす
ここからは更に設定を変えて消費電力を抑える・端末の負荷を減らす方法を解説していきます。まず最初に上げられるのが
「明るさの自動調節」をOFFにする
というもの。iPhoneには明度センサーなるものが搭載されており、使用している環境で常時、明るさを調節いています。暗いところでは明るめに・明るいところでは明るさを落として表示してくれているんです。素晴らしい心遣いです、ありがとうiPhone。ただこれ、常に明るめに明るめに設定される・・というのと常にセンサーが稼働しているわけで電池の消費にももちろん影響します。個人的には自分が使いやすい明るさに自分で調節しながら使うことをおすすめします。電池が・・切れる・・というシチュエーションでは明るさを一番暗い状態にすると使える時間が少し伸ばせます。緊急事態にご活用ください。
また、割とポピュラーだった方法ではありますが、iOS11以降は設定変更できる場所が変わっています。無くなってる!!・・・わけではなく、位置が変わっているだけですので、下記画像を参照の上、ぜひトライしてみて下さい。
※明るさの自動調節については掘り下げると、もっと話したいことがたくさんあります。機種・設定状況に寄る部分もありますので、こちらについては別途、解説・ご紹介をさせて頂きたいと思います。
さて、続いて紹介したいのが
アプリを減らす(データ通信を減らす)
というもの。バッテリー交換に持って来て頂くお客様には割と認識されているかもしれません。
設定から モバイルデータ通信 → 下にスクロールするとその端末に入っているアプリたち一覧が。緑にチェックが付いているならそれは通信を使用中ということになります。実は「更新があるかどうか」の確認のために更新をしたりしますので、もう使っていないアプリ、オフライン(通信不要)で使えるアプリなどはチェックを外して頂くと常時バックグランドでおこなわれている通信量を減らすことが出来ます。結構みなさま実践度高いです。。
高いんですが!!、iOS11以降については旧式32Bitで作られたアプリを使っていることで異常が出たり不具合が出たりしています。そもそも端末から消す・減らす方が絶対に効果的です。
新しい端末に変えて、古い端末のデータを引き継いで・・・の繰り返しになっていき、古いアプリが大量に残っている人も多く見かけますがこれは良くないです。新しいバージョンにしたのなら、古い形式のアプリは消すこと。これが実感できるだけの効果があると思いますよ。