
iPhone7/7Plusでは、Appleが耐水(防水)・防塵機能を大々的にアピールしたことが話題の1つとなりました。
AppleのiPhone7仕様ページにも、以下の通りその旨の記載がございます。
「iPhone 7とiPhone 7 Plusは防沫性能、耐水性能、防塵性能を備えており、実験室の管理された条件下でのテストにより、IEC規格60529にもとづくIP67等級に適合しています。」
(Apple - iPhone7仕様ページより)
どうやらその精度は「IP67」に適合しているとのこと。
しかし、この「IP67」ってどれくらいスゴいの?ということはイマイチわかりづらいですよね。
日常のパートナーであるiPhoneですので、例えばお風呂で使用してもいいのか?、あるいはジュースをこぼしてしまったけど問題ないのか?など、結局その「IP67」が意味するところがわからなければ判断のしようがありません。
今回はこの「IP67」について少々解説をしていきたいと思います。
「IP67」は結構スゴい!
「IP67」は、世の中グローバル化してるし世界で耐水・防塵機能のスゴさを統一しよう!ということで、IECという国際的な機関が定めた耐水・防塵のスゴさを示す指標の1つです。
「IP67」の「67」は、「67」のスゴさがあるというワケではなく、防塵のスゴさが「6」、耐水のスゴさが「7」といったように、左の数字が防塵のスゴさを、右の数字が耐水のスゴさを表しています。
では、その防塵「6」と耐水「7」がどのくらいスゴいかというと、
防塵「6」は7段階中最高位、耐水「7」は9段階中2位のスゴさです。
結構スゴいですよね!
(詳細は、日本品質保証機構「IP 防水試験・防塵試験 」などが参考になります。)
このように、「IP67」は結構スゴいのです。
結構スゴいのなら、水の中で使っても大丈夫?
では、これだけスゴいのなら水の中で使っても大丈夫じゃないの?という気もしてきます。
「IP」で表されるこの指標について、日本品質保証機構「IP 防水試験・防塵試験 」より該当部分をそのまま引用させていただきますと、
・防塵「6」について
「耐塵試験用粉塵(直径 75μm)が入らないように保護されている。」
(日本品質保証機構 - 「IP 防水試験・防塵試験 」より)
・耐水「7」について
「水に浸しても影響がないように保護されている。製品を水中で使用するもの。」
(日本品質保証機構 - 「IP 防水試験・防塵試験 」より)
と記されております。
水に浸しても影響がないのであれば、水の中で使用しても問題ないだろう!と思われるかもしれませんが、この指標は絶対的なものではありません。
ある程度の目安、と考えた方がよいでしょう。
Appleも、iPhone7仕様ページに以下の通り液体が起因となった損傷は保証の対象にならない旨を記載しております。
「防沫性能、耐水性能、防塵性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります。iPhoneが濡れている場合は充電しないでください。クリーニングと乾燥の方法についてはユーザガイドをご覧ください。液体による損傷は保証の対象になりません。」
(Apple - iPhone7仕様ページより)
つまり、「IP67」の耐久性があっても経年劣化はするよ!ということです。
加えて、この試験に使用されるのは真水なので、ジュースなどの液体を用いた際に同じ測定値が出るか否かの保証はありません。
まとめ
今までの機種より耐水性・防塵性がアップしたのは間違いないと思いますが、やはり完璧なものではないので、極力水場やホコリっぽい場所は避けて使用するのが望ましいでしょう。
これまでのように水やホコリに対してそこまで過敏になる必要はなさそうだ、程度に考えるのがよいのではないかと思います。