
こんにちは。
iPhone修理のダイワンテレコム池袋店です。
ここ最近、iPhoneXの修理を非常に多く頂いております。iPhoneXS,iPhoneXR,iPhone11など、続々と後継機種が出ている現状ですが、iPhoneXを使用されている方がとても多く感じています。iPhoneの歴史の中で"初めてホームボタンが搭載されていない機種"であり、"初めてfaceIDが導入された機種"”初めてのフル液晶画面モデル”となり、まさにひとつの時代を変えたiPhoneという印象ですね。
預かったiPhoneXの様子
今回ご依頼頂いたのはこちらの端末です。液晶異常などは特別見受けられず、表面のガラスが割れているだけ・・という状態でした。よく聞く、「ガラス割れ修理」というやつですね。一番ポピュラーで、周りを見渡すとまわりでこのまま使っている方もいたりするのではないでしょうか。
この状態を直すために、どんな修理をおこなう必要があるのでしょうか。それでは修理風景を画像交えて解説していきます。
端末を開ける
ちょっと細かく区切りながら解説を進めていこうと思います。iPhoneは基本的に2本のネジで液晶を固定しています。この特徴は古い機種・新しい機種どちらも同じです。そしてその2本には「星ネジ」と呼ばれる特殊ネジが使われています。端末内部では使われていませんので、その2本のネジを外すためだけに専用工具が必要になるんです。
この2本が外せたら、液晶と本体の隙間にヘラを差し込み、スペースを作っていきます。あまり奥まで差し込むと内部を痛めてしまうので、外側のフチを使って上手に進めていく必要があるわけです。
iPhoneXについては端末外周、外枠をぐるっと一周分、両面テープのようなものがついています。これが防水・防塵に一躍買っているわけです。ただし、ある程度経年劣化が進んでいると粘着が弱くなっている場合もあります。買ったばかりであれば効果は強いわけですが、どうしても経年劣化により効果は落ちていきますので、そこは認識しておいて頂いたほうが良いでしょうね。
写真でいう左側の部分、ここは凹凸、ツメが引っ掛かっている形状となっていますので左右に揺らしながらそのツメを外す必要があります。ここについては形状を理解したうえで、感覚をつかむしかないかなと。無理やり開けようとすると本体側が破損することもありますので、ちゃんと注意しましょう。
iPhoneX は横開きに開くような構造になっています。液晶と本体がつながっている"接続部"は鉄板(プレート)で固定されていますので、ここまで来たら、次は鉄板を固定しているネジを外していきます。
本体から、液晶(フロントパネル)を外す
ここのネジは先ほどの星ネジとは違い、頭が Y の形になっているもの。通称「Y字ネジ」です。5箇所を外しますがそれぞれ長さ・太さなどが違うので、まったく同じ場所に戻せるように管理しましょう。短いネジを入れるところに長いものを入れてしまうと基盤を痛めることもあり、その場合には起動不全、起動しなくなってしまうなんてことが起こる可能性もあります。とても小さいネジ達なので、なくさないように注意深く作業しましょうね。
ネジを取り外すことが出来たら、鉄板を取ります。ネジと一緒に管理しておければなくさないので安心ですね。
液晶と本体を取り外す際に外す必要がある接続部は全部で4つ。すべて細かいツメの凸凹で接続されていますので、ここを痛めないように注意しましょう。なお、①についてはバッテリーの接続です。ここがつながったまま作業をおこなうと、基板内部に電流が流れ、基盤故障を引き起こす恐れがあります。作業する際には一番初めに外してから、他の作業に取り掛かるようにして下さい。
こちらが取り外した(分離できた)フロントパネルです。わかりやすいように一つ前の番号と同じものを振っておきますね。
取り外した液晶から、部品を取り外す
iPhoneXは、イヤースピーカーとセンサーケーブルがフロントパネルについていますので、それを取り外す必要があります。これらを取り外して、新しい液晶に取り付けるわけですね。固定に使われているネジは3つ(3箇所)となっています。
これもⓎ(Y字)が使われています。短いネジなので、落とさないように。
取れました。次はこの部分を取り外していきたいわけですが、イヤースピーカーとケーブルは両面テープで接着してありますので、まずは起こしていきましょう。
オレンジの四角で囲んである部分がつながっています。誤って痛めたり、ちぎったりすることがないように配慮しながら作業を。
プラスチックの固定フレームがあり、ここに接着しています。非常に粘着も強いので、はがすときに痛めてしまうことがあります。個人的にはこの「プラスチックのガイド」ごと外すことで、これが抑制できますのでお勧めです。
この隙間に薄いヘラを入れて、少しづつはがしながらヘラを奥に入れていきます。中央部分が一番接着が強いので、一気に力を入れてしまわないように注意してください。慎重に慎重に・・ゆっくりゆっくり作業するのが一番です。
外れた画像がこんな感じ。今回はイヤーメッシュがパネル側に残っているのがわかるでしょうか。ヘラを入れている場所によってメッシュごと取れる場合もあるので、メッシュがどっちにあるか確認しましょう。これで分解&部品取外しは完了です。