Microsoftは2019年の年末商戦に向けて完全ワイヤレスイヤホンSurface Earbudsを発売する事を予定していましたが、先日発売が延期されることが報告されました。
Microsoftの最高製品責任者(CPO)であるパノス・パネイ氏がTwitterで発売延期について言及しています。同氏によると「最高の体験をひいきにしてくれる方々やお客様に提供するため」(Twitterより一部抜粋)2020年春に発売するそうです。
Surface Earbudsとは
Microsoftが発売するSurface EarbudsはAppleのAirPodsと同じ価格の246ドル(約27,000円)での販売になる予定です。
AirPodsが1回の充電で最大4.5時間の連続再生、3.5時間の連続通話が出来るのに対し、Surface Earbudsは1回の充電で8時間持続すると言われています。また操作感としては基本的にタッチ感応となっており、スワイプによって音量の調節や曲のスキップができます。
またMicrosoftが出すSurface Earbudsならではの機能としては「Office 365との連携」があります。Outlookメールの読み上げやPowerPointに音声認識した言葉をその場で表示する等、誰もが使用するOffice 365をさらに応用する一つの手となりそうです。
そして翻訳機能も搭載されています。60言語に対応しており、普段使いもさることながらビジネスの場でも大いに活躍することが期待されます。
デザインについて
Surface Earbudsは耳に装着した時円盤のように見えるデザインとなっています。これに違和感を唱える人々も少なからずいますが、おそらくAirPodsが発表された時に感じた違和感と相違ないものでしょう。普及するにつれだんだんと人々の間でこのデザインが馴染んでいくことが予想できます。
耳に挿入する部分は一般的なイヤホンと同様のもので、同梱のイヤーチップでフィット感の合うものに調整する事も可能です。
スタイリッシュなデザイン、機能の豊富さ、バッテリーパフォーマンス共にAirPodsのライバルとなり得るSurface Earbuds。発売が近づくにつれ、あるいは発売後に様々な他の機能も知られることでしょう。ユーザーレビューが待ち遠しいですね。
ワイヤレスイヤホンの限界
ワイヤレスイヤホンと通常のイヤホンを比べた時重要になる違いはレイテンシ(遅延)と接続の安定性です。基本的にどのワイヤレスイヤホンも一定の遅延とブツブツとした接続の途切れがあるものが多い中、その2点がいかに改善されるかが競争ポイントとなっています。
それに関して最前線を走っているのがソニーの本命モデルである「WF-1000XM3」とAppleの「AirPods」です。
前者は製品のアピールポイントとして動画視聴の際の音遅延が4分の1に低減されたことを宣伝しているモデルで、実際ワイヤレスイヤホンでは本来向かない動画視聴でもそこまで違和感なく視聴できるとの声が上がっています。
後者AirPodsはアプリゲームにおいて遅延を最大30%改善した、ということがアピールされています。さすがに音楽ゲームで一切問題なくプレイできるというところまではいきませんが、第一世代のAirPodsと比べると明らかにゲームにおける遅延は低減されているという報告が見られました。
このような現状の中、発売が予定されているSurface Earbuds。Office 365のサブツールとしての活躍も注目が集まるところですが、ワイヤレスイヤホンとしての性能の高さについても期待をもって発売を待ちたいと思います。