mineo、ユーザー参加型アンバサダー制度導入へ

[公開日:2019/03/03]
筆者: 梅田店

mineoは、自身のユーザー重視路線の延長として、ユーザー参加型のアンバサダー(大使・代表者)制度の導入を発表しました。

 

発表によると、mineoのアンバサダー制度は3種類で、「共創アンバサダー」「サポートアンバサダー」「紹介アンバサダー」という名称が付けられており、それぞれに異なる分野で、「一緒にmineoをつくってゆきましょう」というmineoのユーザー重視の路線をさらに深化させたもののようです。

 

事業運営に関わる情報も開示する

1つめの「共創アンバサダー」は、mineoの事業運営や方針に関わる情報を開示して、新たなサービスのアイデア等を出して貰う事が目的で、人選は、過去にmineoが開催したオフ会などにも参加経験のあるコアなユーザーを対象としています。

 

mineo事業を統括する上田晃穂氏は、ネットワークの接続費用を開示する事でやみくもに増強するのは難しいと分かって貰え、その上で回線増強をせずに快適なネットワークを実現する方策など、建設的なアイデアが考えていけるのではないかとしています。

 

2番目の「サポートアンバサダー」は、格安SIMの導入サポートをユーザー同士で行う制度で、マイネ王内にビデオチャットを用意し、ベテランユーザーが、初心者ユーザーに画面を見ながらレクチャーするような事も考えているようです。

 

3番目の「紹介アンバサダー」は、従来の紹介キャンペーンを踏襲し、mineoユーザーが新規ユーザーを紹介すると紹介者・被紹介者双方にAmazonギフト券が進呈されます。

 

 

新制度はユーザー重視とは受け取れない

3番目の「紹介アンバサダー」には紹介料のような形でAmazonギフトという具体的なメリットが与えられる一方で、1番目「共創アンバサダー」と、2番目「サポートアンバサダー」には、金銭的・実質的な報酬は用意されていません。

 

前出の上田氏は、「ユーザーと同じ目線でサービスを開発したいという思いがあるため、報酬は用意しない。実利のようなものではなく、自分のアイデアがサービスにつながったという精神的な報酬のような物を得ていただけると思う」と述べています。

 

 

ここで思い起こされるのは、少し前にAppleiPhoneで撮影した写真のコンテストで、優秀作品をApple Storeや広告に使用する際に、Appleの広告に使われたという栄誉だけで、実質的な報酬を提供しなかった事で大きな批判を浴び、後日、ルールを改定し報酬を規定したという一件です。

 

mineoは、アンバサダーから真に価値のある提案が得られるとは考えていないため、報酬を出さないのでしょうか?

 

もし、本当に有益なアイデアがアンバサダーから出され、それがmineoの屋台骨を支えるようなアイデアだったとしても、無報酬でそれを利用してしまうつもりなのでしょうか。

 

逆に、大したアイデアが出るとは考えていないのにアンバサダー制度を採るとすれば、それは前述の「やみくもに増強するのは難しいと分かって貰える」という発言、つまり、通信の最適化の時のようなmineo内部ユーザーからの批判に対して「ユーザー発案です」と矛先をかわすために利用するのではないか…などと余計な勘繰りをしたくなってしまいます。

 

一方で、重要事項を開示する「共創アンバサダー」には、秘密保持契約への同意を求めるともしていますが、企業側の不利益には対抗する術を用意し、ユーザーのアイデアはパクり放題というのは、あって良い事とは思えません。

 

「ユーザーと同じ目線でサービスを開発したい」と言いますが、そのアイデアがもし実装され収益を上げるようになった場合、企業側には恩恵があり、ユーザーは「同じ目線」という都合のよい言葉で無報酬というのは、ユーザー重視どころか反対に「軽視」を感じます。

 

あくまで個人的な見解ですが、本当に内容が良いい場合にはアイデアを採用するのであれば、きちんと報酬を出すべきですし、それが、責任ある企業としての真っ当な姿勢ではないかと感じました。

source:engadget日本版

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